7日の日曜日に映画の『累-かさね-』を見ました。
WOWOWで放送されたものを録画して見たのですが、放映された当時からとても気になっていた作品で、ようやく見れるのだと楽しみにしていたもの。
今回はこの映画について感想を書いていきたいと思います。
欲望?
元は漫画のこの作品。
ジャンルはサスペンスなんですね。まずそこから知らなかったんですけど。
放映当時に公式さんがYouTubeにアップロードしていた土屋さんのダンスのシーンの映像を見てとても気になっていました。
あと、口紅で顔を入れ替えるという部分が気になるポイントで。
土屋太鳳さんと芳根京子さん。
お二人が主演で、ニナと累を演じていたんですけれども
映画を見進めていくと、お二人の顔がだんだん似てきているような錯覚に陥りました。
累には口から頬に大きな傷があって、ニナは綺麗な顔で…。
演技上手な累と、そうでもないニナ。
女優として名前を上げていくために顔の入れ替えを受け入れるニナと、複雑な心境ながら演技の楽しさにのめり込んでいく累。
お話が進んでいくと徐々に心の変化が二人に訪れて、立場も変わって。
映画を見る前はそんな女の子2人の恋愛的な心境の変化と立場の変化がメインの話なんだと思っていました。
恋愛が絡むと女の子って厄介だよな、みたいに考えていたんです。
でも、恋愛なんて通過点でしか無くて。
人間の欲深い底辺の部分を見せられた気がしました。あと、執念と呼ばれるものとか。
だからこそ、面白い作品だったなぁと。
時間があっという間に過ぎる程に面白い作品でした。
勝者は誰?
最初に立場として優位に立っていたのはニナ。
自分に自信を持っていて、累を利用しよう、という考え。
それに比べると累は自分に自信の無い女の子。
まぁ、顔に大きな傷があったりしては、なかなかそれを乗り越えて生きていくのは難しいのかもしれませんね。
しかし、ニナと入れ替わって活動している時間が多くなって、美しい顔で過ごす時間が増えて、累はニナとしての自信をつけていきます。
そう、ニナとしての自信。
役者として評価されて、演技も楽しくて、居場所ができて。
自信がつくのは自然な事だと思います。
ニナの病という弱点を突いて、ニナよりも上に立とうとするのも自然な事のように思えてしまいました。
…恐くない訳ではありませんが。
しかし、マネージャーの羽生田という存在がチラチラと見え隠れします。
最初は胡散臭い人だな、という感じで
ニナと累の二人を上手い事口車に乗せてその気にさせて…みたいな。
何を企んでいるのだろう?と思わせる羽生田。
累の母との繋がりや、累の母への感情の様なものが見えてくると、
このゲームの勝者は羽生田なのか?と一瞬思いました。
しかし、ラストまでバーっと話を見ていくと、一言では片づけられないようにも感じます。
顔を入れ替えるゲームの勝者は誰なのでしょう?
名声を手に入れた顔の持ち主であるニナか?
美しい顔で芝居をして、居場所を手に入れた累か?
透世の芝居をもう一度、というゲームの仕掛人の羽生田か?
累を利用しようとしていた羽生田でも、
累の欲望や執念の大きさは計算できなかったのではないか?と思います。
正直、ラスト近辺の羽生田は累に翻弄されているように見えました。
でも、累の一人勝ちだと断言できない気もします…。
うーむ。
ここら辺を掘っていくともっと面白くなりそう。
久方ぶりに
映画をちゃんと見たのは久しぶり。
実は撮り溜めているものがまだまだあるんですけど、累は録画できたら一番に見たかった作品。
それくらいに期待が大きかったんです。
そして、その期待を上回るくらいに面白かった作品でした。
映画っていいなぁ、ってしみじみ思うくらいに面白かったので、この調子で撮り溜めている物の消化をしていこうかなー。
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