第21回のどうする家康、長篠とタイトルにあったので、てっきり長篠の戦いに突入するのだと思っていたのですが、感覚としては長篠前夜って感じでしょうか…。
今回の主役は誰がどう見ても、鳥居強右衛門でしたね。
長篠のヒーロー。
長篠の戦いと聞いてイメージする物と言えば、織田軍の鉄砲隊でしょうか。
これに関しては、多分歴史の授業で習ったと思う。
その鉄砲隊によって戦国最強と言われていた武田騎馬隊に勝ったんですよね。
日本の戦で鉄砲が活躍した最初の大きな戦だったような…。曖昧な記憶。
しかし、その長篠の戦いに至るまでの段階で大活躍したのが、鳥居強右衛門。
この人物のこと、ご存知でしたか?
私は水曜どうでしょうで知りました。
試験に出るどうでしょうっていう、超面白い企画がありまして。
その日本史の時に出てきたんだよね、この人物。
番組自体はかなり昔に視聴したのですが、その知識が今でも残っているので、勉強教材としてもかなり優秀な番組内容だったと思います。
さて、そんな鳥居強右衛門。
今までの大河ドラマでここまでこの人物にフューチャーしたお話ってあったのでしょうか?
家康を題材にしたドラマはあったんだろうけど、ここまで1話を使ってしっかり描かれたのは初めてだったりするんじゃないのだろうか…。
私はそもそも鳥居強右衛門という人物を知っていたので、「今回はこの人の回なんだな」と察した時からその終わりも分かっていました。
奥平勢からも腰抜け扱いをされていた鳥居強右衛門。
岡崎まで援軍を求めに行くことも、「逃げ出すんじゃないか?」と疑われるほどで。
死に物狂いで武田軍の間を抜けたどり着いた岡崎では、徳川の家臣や侍女からなんとも言えない扱いをされます。
それでもなんとか援軍の確約をとりつけて、再び長篠までの道を行き…。
腰抜けだろうと、目立った武功が無かろうと、あのチャーミングな姿を見ていると嫌いになれない人物だなぁと思いました。
だからこそ奥平の若殿もその大役を任せてくれたんだろうなぁ…って。
優しい手
亀姫に「獣では?」と間違えられていた鳥居強右衛門。
まぁ、あれだけ毛皮を身にまとっていたら、遠目から見たら分かんないと思うけど。
お世辞にも身綺麗とは言えない姿でしたが、そんな彼の手を取ってくれた亀姫が長篠を救うことになりました。
今まで亀姫ってなんともパッとしないお姫様で。
そもそも年齢が明確には分かんないけれども、母である瀬名に似て「何とも言えない感じ…」っていうのが個人的な感想。
しかし彼女のおかげで長篠は救われる。
もっと言うと、徳川の延命にも繋がった。
多分、彼女は家康と信長のやり取りの全てを理解していたわけではないでしょう。
それでも自分が頭を下げることで場をおさめられるという判断は間違ったものではなく。
長篠への援軍が決まって「良かった!」と強右衛門の手を取る優しさは、彼女の強さでもあるように思いました。
結果としてそれが鳥居強右衛門という人物の最後を決定してしまった部分があるのかもしれませんが、未来へ繋げたという意味ではとても大きな役割を果たした2人だと思います。
磔のシーン、泣きました。
視点、いろいろ
鳥居強右衛門のWikipediaを読んでいたら、過去の家康を題材にした大河ドラマでも長篠の戦いの回で出てきていたようです。
1983年の大河ドラマでした。
長篠の戦いを語るうえで欠かせない存在なんですね。
そうそう、鳥居強右衛門を扱った作品の一覧に水曜どうでしょうの名前もありました。
この時には安田顕さんが演じてた。
そんなわけで私の中ではそのイメージがとても強い人物です。
今回のお話は完全に鳥居強右衛門回でしたが、個人的には万千代も気になった。
家康の小姓として刀を預かっているのだけれども、肩に担いでるし、軍議には口を出すし…。
小柄な万千代が刀を肩に担いでいる様がとても好きでした。
性格が出ているとも思うし、あのスタイルの方が戦闘にすぐ移れるよねっていう。
ちらちら映る万千代を見ているのも面白い回だったなぁ。
さて、長篠。
次回はいよいよ、いわゆるところの長篠の戦いになるのでしょう。
タイトル的には設楽原の戦いとなっています。
武田の騎馬隊と信長の揃えた鉄砲隊がどのように描かれるのかが楽しみです。
しばらく女性の持つ強さみたいなものが強く描かれてきたように思うので、次回は泥臭い武士の強さであるとか、そういう側面が沢山見れることも期待しています。
いやー、良い回でした。