死の間際になって三条天皇の好感度が上がった今回。
…というか、個人的に記憶に残ってるのってそれくらいかもしれません。
終わりに向かって行く大事なタイミングで話が記憶に残らないなんてことがあるでしょうか。
ただ単純に私に刺さらなかっただけなのだろうと思いますけれども。
もしくは私の集中力の問題かも…?
闇の愛情
病によって耳も目も不自由になった三条天皇。
危篤の段階では、もう本当に見えていなかったのだろうと想像します。
耳も遠く、息子や妻の声が聞こえていたのかも怪しい。
三条天皇はその命の終わりに妻である娍子へお礼を伝えていましたね。
ずっと傍に居てくれた最愛の妻だからこそ、天皇になってからきちんと政をして立場を固めることで礼を返したかったのかもしれません。
そう考えると、三条天皇という人物にとても感情移入してしまう。
東宮であった敦明親王も父亡き後自ら東宮の座を降りてしまう。
三条天皇の家族はみんな昏い時期を一緒に手を取り合って過ごしてきた本当の家族なのだろうと感じました。
きちんと愛情が結ばれていたからこそ、死の間際に出てくる言葉が感謝の言葉だったし、誰かに対しての恨み言も無かった。
もちろん道長とか敵対する勢力に関しての嫌悪感のようなものはあったと思います。
でも、そんなものがどうでも良いと片付けられるくらいに家族に対して強く想いを持っている人達なのだと感じられました。
そもそも三条天皇は妾を持ちたがらなかった人ですけど、それも納得です。
無念だっただろうけど、家族という単位で見れば幸せな人生だったんじゃないかな。
そう言えば、道長
三条天皇のことを考えていてふと道長が思い浮かびました。
彼には妻が2人居ますが、どちらにも愛情は向けていない。
ビジネスパートナーというような認識がしっくりきます。
そのうえで、倫子も明子もそこそこ幸せと言える状態にある姿を見ているからこそ、愛情が向けられないと分かっていながらも娘を入内させることができたのではないか?と。
そこの共感力は道長には無いよね。
道長自身は最愛の人とは結ばれない道を歩いているわけで…。
三条天皇も一条天皇も愛する人が妻だったからこそ、道長と決定的に分かり合えない部分があったのだろうと感じます。
あの時代だと「子供を作ることも政の内」と言えてしまう。
道長は自分がそれが出来てしまっているから、一条天皇にも三条天皇にもそれをも求めたのでしょうねぇ。
娘を道具としてしか見ていないという言葉もありましたが、道長はそれとはまた違う視点な気がしています。
子供たちのことはちゃんと可愛いと思っているだろうし。
仕事と家庭とか、夫婦と政とか明確に線引きが出来ないからこそ、複雑になっていくのかな。
さて、次回
道長が出家するそうですね。
あと、まひろが旅に出るみたい。
次回予告を見ていてとても気になる人物が映りましたけれども…都にやってくるのかな?
道長なんて放っておいて周明と旅に出てくれたらとても面白いのですけど、そうはならないのでしょうねぇ。
どうやって着地するか分からないので、次回予測も書きにくいです。
どういう終わり方であっても「よかったね。」ってなって終わりそうだな、という感覚があるので…。
感情移入が出来ないからドライに見続けられているというのは、ある意味では良いことなのかもしれません。