砂糖水と雑記帳

なんでもない日常の雑記帳 ~猫と暮らしてゲームして~

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【べらぼう】秀逸な写楽の使い方でしたね

仇討ちの完了、本懐を遂げる姿が描かれた今回。

前回ラストで一瞬表れた生田斗真さんの謎が晴れ、「そうきたか」となるお話でした。

東洲斎写楽を使っての仇討ちがこの形で完了するのか…と、なんとも言えない感覚になる回でしたねぇ。

写楽

阿波の蜂須賀家に仕える能役者…と聞いた段階で「写楽じゃん」となった冒頭。

「なぜその文字列で気付いたか?」と言えば、事前にYouTube東洲斎写楽について解説している動画を見ていて、そこで蜂須賀家お抱えの能役者という言葉を覚えていたからです。

蜂須賀家と言えば、蜂須賀虎徹…。

完全に刀剣乱舞のおかげです。

さて、話は戻って斎藤十郎兵衛。

まさかの治済のそっくりさんだったわけですけれども、この人物を治済の替え玉としてすり替えるというアイデアは、とても秀逸だと感じました。

そもそも写楽恋川春町先生への追悼の想いを込めて作り上げた、蔦重なりの仇討ちの形。

その仇討ちの最後のピースが、斎藤十郎兵衛であり、彼のお陰で計画は完遂する。

つまり、本当に写楽が蔦重の計画で仇討ちをしてくれたことになるわけですよね。

 

ドラマの斎藤十郎兵衛は『主役を演じることが出来ない家系』という設定があるそうです。

能役者の方が生まれつき役柄が固定されるのかどうかは、知識のない私にはわからないのですが、とにかくドラマの中では生まれながらにして主役にはなれないと決められた人生だった。

これは、治済も同じ。

治済は、将軍にはなれない人生だったわけですよね。

だからこそ血筋で天下を乗っ取ろうとした。

十郎兵衛は自信なさげで儚い印象でしたが、これも彼の生まれながらの定め故のもの。

仇討ちに組み込まれてしまったことを不幸だと言うことも出来るかも知れないけれど、人生をかけた大役を任されたと捉えれば、十郎兵衛にとってもとんでもない幸運だったかもしれません。

幕の引き方の妙

一橋治済は、史実では隠居ししっかりと余生を楽しみ亡くなっていく。

そんな人物を仇討ちする…ってどうするんだ?というのが、私の純粋な疑問でした。

史実を軸に考えるのなら、仇討ちは失敗して、治済は勝ち逃げ。

でも、それじゃぁここまでドラマを見てきた私たちが浮かばれない。

藤十郎兵衛という人物のアイデアが出てきたのも、そういった史実と物語との葛藤の末だったようですね。

とりあえず、斎藤十郎兵衛には治済としてしっかりその生命を満喫して、大往生していただきたい…と思ってしまいました。

今回のMVPは断然この方

私的今回のMVPは、清水重好を演じられた落合モトキさん。

もう、これは、圧倒的です。

なんなら、スレッズでも大絶賛されている方の投稿を見ているので、『私的』という部分を外しても良いとも思うくらいの、好演!

落合さん、現在35歳だそうです。

でも、清水重好は超おじいちゃん。

「老い先短い」が見て分かるくらいの、老年でした。

松平定信と並んで違和感のないおじいちゃんになれるって、すごいですよね。

落合さん、色々なドラマで見かける方なのでもちろん存じ上げていました。

演技派俳優さんだとも思っていました。

が、今回のこのお芝居で「すごい」しか言葉が出てこないくらいに感動した。

将軍に会いに行って一橋に睨まれたところではあんなに弱々しかったのに、いざ茶室で任務遂行となったらスイッチが入っていて。

あの落差も痺れましたねぇ。

きっと一橋に睨まれて「こいつマジでヤバイ」って感覚になったからこそ、本番では一段ギアを上げていたのかもしれませんね、清水重好…。

格好良かったなぁ〜と、しみじみ味わいたい役と演技だったと感動してます。

次回、最終回

「どうやって終わるんだろう?」の謎が、一気に解けたような今回。

最終回はしっかり蔦重にフォーカスして1話使うんでしょうね。

そして、死が物語の終わりになるっぽい。

どーんと広げたような風呂敷をここまで綺麗に回収されてしまうと、心地よく終わっている感覚にもなるのですが。

主人公は蔦重ですからね。

彼の人生の終わりがどう描かれるのか、楽しみです。

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