砂糖水と雑記帳

なんでもない日常の雑記帳 ~猫と暮らしてゲームして~

お盆なので父の事を思い出してみた。

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世間は夏休み、お盆休みといったところでしょうか?

私にはあまり関係なく、お仕事の日々なのですけども。

 

先日、お盆という事でお坊さんが我が家へ来てくれました。

念仏を唱えて終わり、という毎年恒例のこの行事。

お盆だなぁ、となんとなーく感じる出来事はこれくらいでしょうか。

 

お盆。

しみじみと父の事でも書いてみようかな。

 

 

 

 

ダッツとコーラ

父は口数の少ない人でした。

正直どんな人であったのか、子供である私には掴み切れていない部分が多いです。

しかし、周りから見れば私たち子どもの事をとても大切にしてくれていたようでした。

 

私が父の事を思い出す時に一番に浮かぶのが、ハーゲンダッツ

幼い頃、私が熱を出すと仕事帰りにスーパーとかコンビニに寄ってハーゲンダッツを買ってきてくれたんです。

熱を出して具合が悪くても、アイスクリームなら食べられるだろう、という父の考えだったんだと思います。

 

あとは、コーラ。

幼い頃はコーラを飲む事が禁止されていた私。

体に良くない、という事で買ってもらえなかったんです。

そもそもジュースを飲む習慣の無い家だったので、ジュース自体が特別な飲み物だった感じもあるのですけど。

休日出かけた先で父がコーラを買って飲んでいたりすると、特別にひと口貰えました。

そのひと口がとても美味しく感じたものです。

高校生くらいになってからはコーラも禁止されるような事も無く、飲みたければ買って飲んでいましたが、

特別なひと口のコーラの方がペットボトル1本を飲める今よりも美味しく感じられたような気がします。

 

最期のアイス

父の最期を看取ったのは私でした。

 

病に侵された父は、痛み止め等の薬を点滴されていて、意識がもうろうとしていました。

そんな父とのコミュニケーションは筆談。

こちらが話す事は分かってくれるのですが、父は口が回らなかったのでメモにヨロヨロの字を書いていました。

その字を正しく読むのはなかなか難しかったのですが…。

 

父との最後の夜。

父はアイスクリームが食べたい、と私にメモを書きました。

病院の1階にあるコンビニまで走っていったのを覚えています。

私が居ない内に、父の意識が無くなってしまうのではないか、という恐怖で一杯でした。

 

アイスを買って戻って、父に少しずつアイスを食べさせてあげて。

3分の1も食べられなかったと思いますが、それでも満足してくれたようでした。

残りのアイスは私が貰って。

そのまま、病院の消灯時間もあったので寝ました。

 

朝早くに看護師さんたちが部屋に駆け込んできて。

父の意識が遠くなっている!と色々と処置をしてくれつつ、家族に連絡をして下さいと言われ、

すぐに連絡をしたのですが、家から病院まで早くても1時間はかかる距離。

その事を伝えたら、看護師さんたちはとても暗い表情をしました。

 

家族が部屋に集まる前に、父は亡くなりました。

私は、ただ父の寝ているベッドの横に突っ立っていただけ。

手を握ってあげる事すらできませんでした。

今となってはそれが大きな後悔です。

 

帰って来ているのかな

お盆。

ご先祖様が家に帰って来てくれる時期。

きっと、父も帰って来てくれているのだと思います。

 

毎朝、仏壇に手を合わせてはいます。

お墓参りも行ける時は祖母にくっついて行っています。

 

それでも、お盆ほど父の存在を近く感じられる時は無いでしょう。

 

父の思い出を書いてみて、一番最初に思い出した記憶がアイスの記憶なのは、もしかしたら、最期に一緒に食べたものがアイスだったからなのかもしれません。

 

近所のコンビニにでも行って、ハーゲンダッツ買ってこようかな。

特別に、仏壇の前で父の事を考えながら食べてみようかと思います。

 

そう言えば、一時体調が回復した父とかき氷を食べに出かけた事がありました。

私がどうしても食べたい、とお願いしたもので、父もOKしてくれたんです。

それが父との最後のお出かけになってしまったなぁ…。

 

しんみりとしてしまいましたが、父の事を考える時に嫌な記憶が出て来ないのがなんだか不思議です。

忘れてしまったのか、私の中で消化されたのか、分かりませんが、

きっと、多分、父はとても優しい人でした。

 

皆様は、お盆をどのように過ごされていますか?

お墓参りに行かれる方も多いと思います。

良いお盆をお過ごしください。

ではでは。

 

 

 

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