ドラマを見終えて今回のタイトルである『遠くの国』の意味に「あぁ…」となってしまった私です。
直秀がこんなにも早く退場してしまうなんて、個人的に予想外でした。
これも藤原一族の闇なのでしょうかね…
急展開のお別れ
直秀、とても好きなキャラクターでした。
メインと言っても過言ではないだろうし、まひろ・道長・直秀の3人は、それこそ最終回まで居るものだと思っていたので、今回でお別れなんて辛いです。
彼ら猿楽衆の運命を決めてしまったのは、道長だったのでしょう。
道長としては賄賂を渡すことで刑を穏便にしたかったのでしょうけれど、検非違使をまとめている役人的には、藤原家のボンボンに自分の仕事のやり方に口を出されたという点で不愉快だっただろうし、そもそも藤原家というものに良い印象を抱いていなかった可能性も大いにあります。
道長からしてみれば、自身の方が立場が上だから金でやり込めたと思っていた。
けれど相手は金を貰って、腹いせや見せしめ(?)に猿楽衆を処刑した。
きっと道長が何もしなければ、本当に鞭打ち30回とかで済んでいたのでしょうね、彼ら。
ここら辺の考えの甘さによる失敗みたいなものが、この先の道長という人間に大きく影響を与えていくのだろうと思うと、なんとも言えません。
彼も藤原家の1人として、重く暗い闇を背負っているわけですね…。
この回の最後、まひろが弟を送り出す家族の場面でしたけど、あそこではいつも通りの彼女でした。
もちろん心に暗い影を纏っている状態でしたが、打ちひしがれてショックで寝込んで…というような状態ではなかった。
その描写が、猿楽衆や直秀のような者の死がある種ありふれたものであるように感じられて、なんとも言えず切なかったです。
推しキャラが1人居なくなってしまってだいぶショック…。
嘘だったのね、
前回の感想雑記で道兼について色々と書きましたが、今回で全部嘘だったことが判明しました。
「嘘だったんかーい」って思ったさ。
それと同時に、この道兼という人物が本当に救われないほどに可哀想に思えました。
道兼の視点で見れば、兄や弟ではなく自分が父に頼られ、秘密を唯一知っていたという優越感や特別感があって、動いていたわけですよね。
幼い子供が盲目的に親を見つめるあの視線の切なさを感じます。
ただ、道兼の場合はもう幼い子供ではないので、救われなさや哀れさの方が強い。
彼がどう頑張っても、捨て駒的な立場が変わるわけではないだろうに。
頑張れば頑張るほどに自分の足場を小さく狭くしている感覚がありますね、道兼。
兼家的には思惑通りなのでしょうけれども。
安倍晴明と兼家の策略も予想外でした。
が、前回の祈祷云々は安倍晴明の一人芝居というか、意図してその様にしてたわけだよね。
呪いや怨霊というものが人によって作られていく様子がよくわかる回でもありました。
道兼の嘘がわかってしまったから、花山天皇がひたすら不憫だよ…。
何処へ向かうのか…
今回、直秀が居なくなってしまった事で個人的な見る理由の1つが減ってしまった感覚になりました。
花山天皇もこの先出家してしまったら今までの様に出てくることは無くなるだろうし…。
そうなったら誰を楽しみにドラマを見たら良いのでしょうか。
物語はもちろん面白いのですけれども、推しの存在は偉大です。
それが居なくなってしまってぽっかり穴が開いてしまうと、切ないばかりで心の支えが…。
この凹みを次回盛り上げることが出来るのでしょうか。