kindleでDLしたっきり放置していた積み本の消化。
DLしてからかなり時間が経っているので、何に惹かれてこの本を選んだのか覚えていないのですが、結果としてとても素敵な素晴らしい読書時間となりました。
素敵な本だった!
大事なことほど小声でささやく
森沢明夫さんの大事なことほど小声でささやくを読みました。
多分、本の表紙の黒猫に惹かれてDLしたのだと思うのですが…。
同じジムに通う6人の人達の生活を通して、日常の楽しさや素晴らしさに目を向けるヒントを貰える本だと思いました。
そのヒントをくれるのが身長2mほどあるおっきなでっかいごっついゴンママ。
スナックひばりのオーナー兼ママで、筋肉ムッキムキの人物です。
その時点でキャラてんこ盛りって感じがしますが、繊細な視点を持った優しい人物で、彼(彼女?)の周りの人達の日々に小さくて大きな変化を与えてくれる。
ありふれた日常が素晴らしいものになるか否かって、自分自身の力ひとつなのだと感じさせてくれる本でした。
ゴンママだけでなく、この本に出てくる人達みんな愛すべきキャラクター。
表と裏を持っていて、その中でもがいて苦しい思いをして…。
それってなにも特別なことではないんですよね。
日々を生きる私たちみんなそうやって社会というものを生きている。
だからこそ、この本や言葉が染みるのだろうと感じました。
読み終えてこんなにも幸せな気持ちになれる本って私は初めてです。
漢字とひらがな
個人的に本を読んでいて好きだと感じたのが、漢字とひらがなの使い方。
バランスが良いというか、読んでいて心地が良いというか…。
ここのポイントがとっても好きだなぁって感じました。
著者の森沢明夫さんって、私は今作が初めましての作家さんなのですが、この心地良さや読後感の素晴らしさから、また別の作品に触れてみたいと思うほどに私に刺さった1冊です。
読書メモの価値
本を読みながらメモをとっていました。
気になる言葉や一文を書き出していくことで、今の自分に何が刺さったのかということが本当によく分かる。
漢字とひらがなのバランスの心地よさなんて、ただ本を読んでいるだけでは気づかなかったと思います。
「私ってこういうモノが好きなんだ~」っていう部分に気づけるのも大きいし、素敵な文をメモしておくことで、よりこの本の何処が好きなのかって部分が明確になる。
小説でのメモの意味ってここにある気がしました。
今回、本の素晴らしさはもちろんですが読書メモの意味とか価値にもきちんと気づけたので、より読書への意欲が高まっています。
「次は何を読もうか…」ってワクワクしている自分が嬉しいな。