大好きなドラマが最終回を迎えて悲しい私です。
ということで、面白過ぎた団地のふたりについて感想を書いていくよ。
以前、3話までを視聴した段階で「面白い」ということをブログにも書いていた団地のふたり。
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最終回まで無事に視聴し続けました。
見終えて思うのが、こんなにも面白いドラマは初めてだということ。
最近だと虎に翼も最高に面白いドラマでしたが、純粋に私の好みに合うのは団地のふたりの方だと思っています。
このドラマ、タイトルの通り夕日野団地に住むノエチとなっちゃんの2人の日常を描いたもの。
つまり、大きな事件は起こらない。
もちろん生活の中でてんやわんやは起こるし、親友の2人が喧嘩することもあるけれど、それら全て日常の範囲内のお話です。
最終回まで見て私が一番感動したのが、最終回もきっちりいつもの空気感だったこと。
ドラマ、特に事件を追いかける系のものだったりするとラストに向かって盛り上がっていくじゃないですか。
犯人を追い詰めたり、恋愛だったらくっつくかどうかとか…?
とにかく徐々に空気あったまってきた感が出てくるし、最終回と言えばその大きな花火を打ち上げるタイミングになる。
しかしながら団地のふたりでは、「団地の建て替え云々」の話が前話(9話)で盛り上がったところを開始10分もしないで終了。
終了させて、また2人の団地での日常をふつーに追いかけていくのです。
これが、本当に好きだった。
最後の最後まで大好きな空気感がたっぷり、余すことなく詰まっていたドラマでした。
何の変哲もない日常。
でも、その尊さを淡々と伝えてくれるドラマだったと思います。
日常って大きな変化もないのだけれど、でも確かに時間は流れていて、気づかない程度の変化をずっと続けていて…。
親友とか家族とか、団地の住人たちというそれぞれの距離感での人間関係の色味の違いも好きでした。
「団地のみんなは家族みたいなもん」というセリフもあるのですが、血のつながった本当の家族ではない、言ってしまったら他人だからこその心地よい距離感ってあると思うんです。
佐久間のおばちゃんなんておせっかいでいい人だけど、ノエチの役職をずーっと覚えない。
ついでにお喋りだからなのか、団地のおばちゃんたちもずっとノエチのことを大学教授だと思っていたりする。
「何度も言ってるんだけど…」ってノエチも言いつつ諦めていて。
こういう程よく適当であるってところに心地よさを感じるんです。
ノエチとなっちゃんも基本的にはとっても仲良しだけど、許せない事があれば喧嘩するし。
夕日野団地の人達ってみんな健全でヘルシーな感じが漂っているんですよねぇ。
住みたい、夕日野団地
私は団地暮らしというものをしたことがないのですが、各々の家の様子が違うのも面白かった。
間取りは同じだけど物の配置の仕方で個性が溢れている感じ。
私はやっぱりなっちゃんの家の雰囲気が好きでした。
あと、佐久間のおばちゃんの家のダイニングが水色の壁紙で爽やかだったのも印象的で。
ドラマで描かれていた古き良き、程よい距離感がキープされている心地良さにはとても憧れます。
この気持ちの良い感じは阿佐ヶ谷姉妹のエッセイを読み終えた感覚にとても似てる。
ノエチの両親が仲良しなのも好きだったなぁ。
老夫婦になっても腕組んでお散歩してるのって、うらやましい姿です。
そうそう、団地の理事長を務めているノエチのお父さん。
「ああいうおじさん(おじいさん?)いるよねぇ~」って見ながら思ってしまった。
「何やってんだ、あの2人は」とか、ぼそっと言うひと言がすごい好きでした。
ドラマに出てくる人達がみんな実際に居そうなリアルな姿だったのも、より夕日野団地という場所にリアリティを持たせていたのだろうと思います。
しみじみと「良いドラマだったぁ~」と噛みしめて幸福を味わえる素敵な作品でした。