砂糖水と雑記帳

なんでもない日常の雑記帳

代わりは居ない

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「昔の人は馬鹿だった」

祖母は時々そんなふうに言います。

これは昔の人と大きく括ってはいますが、祖母自身のことを指している言葉のように感じられて、ちょっと悲しくなるのでした。

 

しかし、祖母には祖母なりにこの言葉を吐きだす意味がありまして…。

 

 

 

 

代わり

何度かブログには書いているのですが、祖父はとんでもなく頼りにならない人で。

祖母がどうしてこんな人の所に嫁いできたのだろう?と本気で謎なのですが、まぁ昔なので、いわゆるお見合いというか、周囲が決定した結婚でした。

 

祖父には女兄弟しかおらず、男の子は祖父一人。

そのため、大層可愛がられて育ちました。母親私からするとひいお婆さんはなかなかにクセの強い人で、夜中に祖父がトイレに起きると布団が冷えるのが可哀想だと祖父の布団に入って寝るような人だったそうです。祖母が言っていました。

 

さて、一人しかいない男として大層大事に育てられたあてにならない祖父。

昼間から働きもせず昼寝をしている人で、そうなると働くのは祖母一人。

 

昔は田んぼとか持っていたのですが、虫がつかないように農薬を散布する必要がありました。

しかし、農薬は毒。

生理中には使用しないようにとの注意書きがあったそうです。

若い女性には不安な一文。

そこで、祖母は体のことも考えて生理が終わってから農薬を散布しようと義母に言ったそうですが、許されず。結局農薬散布の仕事をすることに。

その時に義母は「嫁の代わりはいくらでもいる。嫁取りの代わりはいない。」と言ったそうです。

つまり、嫁である祖母に何らかのことがあっても別に何の問題もないということ。

 

若い頃に祖母は農薬を飲んで死のうと思ったことがあるそうです。行動にも移したそうですが、すんでのところで見つかってしまい、失敗したのだとも言っていました。

 

そして言うのです。

「昔の人は馬鹿だった」と。

 

今は

『昔の人は馬鹿だった』

現代の人がお嫁に行って、もしも祖母が言われたようなことを言われたら、扱いをされたら。

 

単純に私だったら耐えられないし、すぐに離婚すると思います。

 

そもそもがお見合い結婚で、愛情もない相手。

お姑さんから不必要にキツく当たられて、助けてくれるわけでもなく、知らない家で一人ぼっち。

 

今の人ならばすぐに離婚するだろうし、そんな家に嫁など来ないですよね。

家の評判だってあっと言う間に広がるだろうし。

いくら嫁取りが居たところで、嫁は来ない。嫁の代わりが居たところで、無意味です。

 

例えばそれがとんでもないお金持ちとか、何かしらの強みのある家の話なら分からないでもないかなあとか思ってしまうのですが、我が家はまぁ貧しい方の家なので、それでよくそんな強気で居られたな、とか思うのです。

 

クズみたいな男の所に嫁いできて、一人で働いて家を回して、子育てして、義母の面倒を見て…。

 

祖母は頭の良い人で、本当は結婚などせずに東京へ勉強に行きたかったそうです。知り合いの方が勧めてくれて、実際にその話も動いていたそう。

にもかかわらず…。

 

悩ましい

祖母から聞く昔話はなんだか悲しくなります。

それは悲しい話を聞いているからというよりも、なんでこの人がこんな人のところに嫁がなくてはいけなかったのか?という悲しさ。

 

祖母が居なければ、私という存在には繋がらないのかもしれませんが、正直そんなことどうでも良くて。

 

祖母の人生ってどんな風だったんだろう?と思ってしまうのでした。

 

好きな勉強から切り離されて、好きでもない人の面倒を見て。

昔の人という括りにしてしまうと、そういうことは考えなかったのかもしれませんが、でも、なんだか悲しいのです。

 

お金持ちの家に嫁がなくても、ちゃんと祖母と向き合ってくれる人に出会ってお嫁に行けば、今の祖母の苦労はなかっただろうし。

勉強を極めていれば、他の道だってあったはずです。

よりにもよって、なんであんなのと…と思わずにはいられません。

 

祖母は幸せだったんだろうか?

考えても答えが出て来ないのは分かっているのですが…。

 

 

 

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