本日は、祖父についてのブログになります。
90歳の祖父。認知症の症状があり、祖母と二人で暮らしていましたが、この度無事に特別養護老人ホームに入る事ができました。
ということで、改めて祖父について、私が書けることを書いていきたいと思います。
祖父、「認知症なのでは…?」と思い始めたのは、祖父が70代後半くらいだったように思います。
その時かかっていた病院の先生には何度も聞いて、診察や検査をしてもらいましたが、結局その診断がされることはありませんでした。
そこからずっと時間が経って、昨年末。
一人で転び、大腿骨を骨折。
入院して、手術、リハビリをして家に帰ってきましたが、1月になってまた転び…。
前回の入院から1ヶ月も経たないうちに同じように入院、手術をする羽目に。
昨年転んで入院した際に、「認知症がひどい」と病院の方から言われていました。
整形外科の先生も、入院した病棟の看護師さんも、相当苦労されていた。
それから1ヶ月もしないうちにまた病院に舞い戻った祖父。
認知症は進んでいました。
多分、一番それらを感じ取ってくださったのは、病棟の看護師さんたちだと思います。
かなりお世話をかけてしまったことは、申し訳なく思うほど。
夜中に勝手に動いてベッドから落ちていた事があり、わざわざ看護師さんが電話をして謝罪してくださったことも1度ではありません。
そもそも絶対安静と言われたところで理解できず、もっと言うなら自分が転んだことすら忘れているのです。
そういう人を相手にすると言うのは、仕事であっても苦労しますよね。
特別養護老人ホームに入るにあたり、事前にいくつも準備が必要になります。
その準備の一つが、事前の健康診断でした。
病院への送り迎えのために私が車を運転しましたが、朝病院に行き昼に家に帰ってきて、少し顔を合わせない(30分くらいの)間に私の存在を忘れていて、「久しぶりだなー。いつ来たんだ?」と。
調子が良いと一応私のことは孫だと認識するようですが、いつ家に来たとか、前はいつ会ったなんてことは分からないのです。
認知症ってそう言うものなのですよね。
家族の限界
祖父に関して、私はマイナスな事ばかりをここで書いています。
ただ、初めから祖父の事が嫌いであったわけでは無いと思います、多分。
幼い頃は祖父母の部屋に入り浸っていて、祖父にも当然遊んでもらっていました。
両親よりも祖父母に懐いている子供だったのは確かです。
が、いつからかどんどんと祖父から心が離れて、嫌悪にも近い感情を抱くようになりました。
多分、父が亡くなってから。
父に対しては反抗期らしいものはありませんでしたが、その牙が祖父に向き。
私が唯一ヒステリックを起こす相手にもなりました。
多分、とてもがっかりしたのです。
人として、もう少しちゃんとした人なのだと思っていた。
でも、私が歳を取るにつれて分かってくる事があり、祖母たちから聞く話があり、どんどんと祖父という人に対してのなんとも言えないガッカリ感が増したのです。
私ならとうにこんな人は捨てている。
にも関わらず、祖母は喧嘩をしながらも祖父と共に生きてきました。
色々な理由があったのだろうし、想いがあったのだろうと思います。
それは私にはわからないものでしょう。
それでも、限界は来ます。
認知症の進んだ祖父。
少し目を離すとふらっと居なくなってしまったり、何か注意をすれば怒り狂う人の相手をしているのは、どれほどの苦痛でしょう…。
どんどんと祖母の元気が無くなっていくのが私にとって何よりも不安でした。
祖父の介護は絶対に無理だけど、祖母の介護ならばできると思うくらいには祖母のことが好きです、私。
どうしてこんな人のために祖母が疲弊しなくてはいけないのか?と思うと、祖父へのどうしようもない怒りもまた増すのでした。
今回、本当に幸いなことに特別養護老人ホームに入ることが出来ました。
入所が決定してから、祖母の様子も少し明るくなり、安心しています。
我が家の場合は老老介護でしたが、親子での介護であっても、無理はくるのだと思います。
「家族だから」しんどいのです。
明日を考える
祖父が入所し、祖父の使っていた介護用ベッドやポータブルトイレ、手すりなども近々回収してもらうそうです。
大きな荷物が片付いたら、祖父の使っていた部屋の畳を全て取り替えて、祖母の部屋として綺麗にするらしい。
色々と日々忙しく動いている祖母ですが、明るい声で明日の予定を話してくれるだけで私は安心できます。
祖母はこれから一人暮らしになってしまいますが、内職をしたり、庭で野菜を作ったりと忙しく過ごすことに変わりはなさそう。
私も、今まで以上にちょくちょくと顔を出すつもりでいます。
先日、祖母に新しくお財布をプレゼントしたらとても喜んでくれていました。
長年使っていた物がボロボロになってしまっていたので、安価な物でしたが買ってみたんです。
「もう少し長生きしなきゃ」と言ってくれたのが、何よりも嬉しかった。
私も頑張って祖母に孝行できるように頑張ろうと思いました。
昨年末から雪崩のように我が家を襲った大事は、一応無事に片付いたことになるでしょう。
祖母には本当に頭が下がります。
せめてこれからは楽しい暮らしをしていけるように、私は私なりに頑張りたいな。