砂糖水と雑記帳

なんでもない日常の雑記帳 ~猫と暮らしてゲームして~

【どうする家康】燃える本能寺と叶わない想いと、信長との別れ

どうする家康、ついに本能寺の変でした。

オープニングの燃える本能寺を見て、その次に繋がるであろう伊賀越えへの流れも分かってしまった気がして…。

信長とのお別れ。

織田兄妹

堺にいた家康に会いにきたお市様。

お久しぶりの登場ですね。

しっかりと言うと変かも知れませんが、歳を召されていて相変わらず素敵でした。

時々しか出てこないからこそ、こういう変化をきちんと見せてもらえるのはありがたいです。

単純に俳優さんの力を見せられている気がして、とても楽しいところでもある。

さて、お市様との会話で久しぶりに柔らかい表情を見せた家康。

「兄の信長が家康を唯一の友と思っている」という話を聞かされ、なんとも複雑な思いを抱えることになります。

それまでは信長を討つために心を頑なにしていましたが、それを揺らすだけの力があったんですよね。

お市

お市は自身が兄を恨んでいると素直に言葉にしました。

あの時代で信長を恨んでいると口にできるのは彼女だけでしょう。

ただ、どれだけ恨んでいたとしても兄妹であるということに変わりはなく…。

恨みながらも哀しい信長という人を見ているお市の目が、家康にも気づきを与えてくれたわけですね。

信長を討つということに対して暗に家康の背中を押している形になる自身の言葉の重さも痛いほどにわかっているであろうお市様。

もしも言葉の通りに家康が動いたとしたら、兄を失うだけでなく、家康にも苦しみを与えるわけですし…。

最後の別れの表情はそれを示していたんじゃないかな?と、私は思っています。

あと、ドラマ的にはもうお市様に会うのが最後なんじゃないかと思っていて…。

そういう意味でも悲しかったなぁ。

信長

幼い信長の心が決壊してしまう様はとても苦しいものがありました。

暴れて、逃げ出して…それでも結局家督を継ぐことになった信長。

大うつけとしての姿だろうと見ていたあの荒くれ者たちとの時間。

家康の視点からはただの地獄でしかなかったあの時間が、信長にとっては貴重な時間だった。

視点が変わるだけで同じ事柄でも見え方が変わる、それを大きく利用した描写でしたね。

家康からすれば不敵に笑う姿だったのでしょうけれど、信長からすれば心からの笑顔だったのかも知れないし。

自分に牙をむいた家康を唯一の友と認めたというのも、信長のそれまでを見ればとても納得のできるもの。

「お前が考えていることなど分からない」と家康に言われてしまった過去がありますが、あれも信長からすると深く傷つく出来事だったんだろうなぁ。

家康の周りには友のような家臣たちがたくさん居て。

一方の信長には家康だけ

これも対照的で、だからこそ信長は家康への想いを深めていったようにも感じられます。

自由の赤

信長の願いは叶わず、彼を討つのは明智光秀

光秀が一気にバカになっていたのは気になったけど、小物として終わっていくことを強調したかったのかな?ということで処理。

燃える本能寺で追い詰められていく信長が纏う着物が真っ赤に染まっていたのが印象的でしたね。

あれは信長が囚われた状態から自由になる象徴なのだろうと私は解釈しました。

ただ、彼を自由へと解き放ってくれるのは家康ではない

あそこで立っているのが家康だったら、信長は喜びの中で終われたのかも知れないけれど…。

あの絶望は計り知れないものがあるよね。

女性の目

妻と息子を失って頑なになっていた家康の心を動かしていったのは、女性だったように思います。

今回でいえば、お市様。

前回は、於愛がそうです。

瀬名も象徴的に描かれていますが、男性が見えない景色を見ているのが女性なのでしょう。

少なくとも、この作品ではそういう扱いをされているように感じます。

お市のおかげで涙を流すことができた家康。

これは、側室と主人の距離感では難しいことなのかも知れないな、と私は思いました。

そういう意味ではお市様ってとても貴重な存在。

彼女も家康の友なんだよね。

だからこそ、閉ざされた家康を救うことができたんだろうなぁ。

兎として天下をとる

信長を討つことに対して揺れ、動けない自分の情けなさを家臣たちに謝る姿は、懐かしいものでした。

深い悲しみから迷走していた家康が、らしい姿に戻ってきたのは嬉しいです。

が、ここから問題の伊賀越えが…。

「家康が信長を討った」という嘘を流したのは、やっぱり光秀なのでしょうね…?

そもそも、「信長も家康も討つ」という考えらしかったので。

前回の感想で「伊賀越えどうするん?」と思っていた私としては、お話の流れが自然に繋がったのでスッキリはした。

ただ、光秀があの1話の中でどんどんバカになっていく姿はお笑いにもならないくらいに劣化が酷くて

笑えないお笑いの虚しさったらないね。

頭のネジがぶっ飛んで本能寺の変を起こしたっていう描き方をしたかったのかも知れないけど、正直今まで光秀という人物に純粋な賢さとか魅力を感じていなかったので、ずっと小者のまま終わった感じ。

今回のヒット

今回見ていて1番私に刺さったのは、堺の街中でお市様に最初に気づいたのが忠勝だったところ。

一旦スルーして通り過ぎたのに、1番最初に戻ってくるのが彼だったのが…!

榊原じゃないのも面白いし、何も知らない直政の表情も可愛かったけれども。

忠勝の視野の広さ故なんだろうか…。

久しぶりに推しの忠勝の姿が見られた気がして嬉しかったです。

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