終わりが近づく、どうする家康。
47話は正直「あぁ…」と思うところもありましたが、それなりに面白く見ていました。
残り、1話。
閉ざす。
前回、崩壊する大阪城内で茶々に命がけで救われた千代。
そのおかげか、徳川との戦に苦悩していた千代の心は少し楽になったのでしょう。
「豊臣の嫁」と自ら口にして、母である江を拒絶。
歴史を知っている側としては、この先も彼女が苦しむのは分かっていますが、とりあえず現状はそれで良かったんじゃない?と、私は思っています。
母親からしたら、泣き崩れるほどに辛いのは分かりますけどね。
そもそも江は戦の陣頭を夫の秀忠にとって欲しいと言っていましたし。
秀忠が仕切っていれば、大砲なんて使わなかっただろうしね。
江は江で複雑でしょう。
豊臣という家が生き残る道を閉ざした秀頼。
ドラマでは、茶々の理想であると言われていました。
親が自身の理想を子供に投影するというのは現代でもある話でしょうけれど、その結果子育てが失敗するというところまでを分かりやすく描いていて、面白かったです。
キツい言い方かもしれないけど、あれは明らかに茶々の失敗ですよね。
あえてそう書きますけど…。
その失敗のおかげで豊臣家は滅ぶ。
現代的に見れば、ドラマの茶々は毒親なのでしょう。
その結果、家が滅ぶ。
寧々からしてみたら、とても切ない話です。
引っかかるコト
さて、ドラマを見ていて「あぁ…」となった場面、正確には引っかかって気になってしまった場面は2か所。
1つは、茶々の憧れの方のくだり。
今年の大河ドラマに関しては(というか、毎年?)賛否両論ありますけれども、この点に関しては今までそれなりに楽しく見てきた私もちょっとがっかりしました。
色恋と単純には言いませんけど、でも、「それで収めちゃうんだぁ…」っていう。
ま、母親である市が家康について娘たちに話して聞かせていたと考えれば、その淡い想いの乗った話から幼い茶々が理想を膨らませる…というのは分からないでもないですけど。
なんか、安直な気がしてしまった。
そして気になったもう1つが、大野治長。
今まで対徳川の中心的人物として動いていたのに、最後の最後に涙を流していて。
あの涙って、豊臣が滅ぶ道に進んでいることが分かっているから泣いているんだよね?
少なくとも私はそう解釈しているのですが…。
だとしたら、なんで今さら泣くんだろう?っていう。
ずっと勝ち目のない戦を先導してきて、どういう心境なんだろうか、あの人。
戦に反対していて…とかなら、分かるんですけどね。
それとも、本当に勝てると思ってたのかな?
だとしても、負けを何度も経験しているわけで、参謀として方向転換とか軌道修正とか、もっと早くに動けたハズですよね。
なんか、自分も被害者みたいな顔してるのがよく分かりませんでした。
最終回へ
とりあえず今回は最終回に向けて道を作った感じなのでしょうね。
茶々と秀頼が滅ぶ道がきっちり出来たので、あとはそこに向かって進んでいくだけなのでしょう。
次回予告を見た限りでは、案外サクッとそこら辺通り過ぎていきそうな印象を受けました。
主人公が家康なのでね。
安寧の世を見せて、終わるんだろうな。
そうそう、今作の語りである寺島しのぶさんが福(春日局)であったのだという驚きが一番大きい。
あの、色々と誇張創作された語りの真相が「そうだったのね!」ってなりました。
今年も大河ドラマ完走できそうで嬉しいな。