腎臓に病を抱えている私は、普段の食事内容に制限があります。
何かを食べる時には必ずカロリー・たんぱく質・塩分の3つを確認し、食べられるのか?をチェックしなくてはいけません。
丸々1個を食べられないのだとしたら、どれくらいに小さくすれば食べられるのか…?と計算したりするので、台所には計算機が常備されています。
そんな制限のある食事において大切なのは、満足感だなぁと最近感じ始めました。
食べられる?食べられない?
『食事制限』って聞くと、「なんだか大変そうだなぁ」って思われる方も居るかもしれません。
食べたい物も食べられずに我慢しているんじゃない?って、そんなイメージが湧きそうかなぁ?と。
私も、実際にこの生活を始めるまではそんなイメージでした。
「退院したら食べたい物も食べられないんだなぁ…」って。
入院する前に買ったカップラーメンはもう食べられないなぁ…と、しょんぼりでした。
基本的に食べ物に関して好き嫌いが無いタイプなので、なんでも美味しく食べられるのが私の長所なのかな?と思うのですが、好みとしては甘い物よりもしょっぱい物の方が好き。
クッキーよりもポテチ派です。
でも、塩分の摂取制限が出来てしまうとポテチも食べられない…。
栄養士さんにも、ポテチやおせんべいなどのしょっぱい系のおやつはできるだけ避けてほしいと言われました。
さらには、漬物類も食べられない…。
ぬか漬けを始めとした漬物が大好きな私。梅干しも好きだし、塩辛系も大好き。
でも、全て塩分量多めの食べ物です。
塩辛をおかずにお茶碗一杯のご飯を食べる、なんて出来ないわけです…。
必要不可欠なアイテム
エネルギー:1600kcal
たんぱく質:50g
塩分:3g以上6g未満
以上が私の食事制限内容です。
今のところこの3つの項目をチェックして、クリアした物なら食べられます。
1日の総摂取量なので、この数値を3で割って1食分の大体の摂取量を出し、
それに合うように何を食べるか考える感じですね。
間食はNGなので、おやつとか食べるなら食事のタイミングで一緒に食べます。
基本的に退院してからは自炊生活を送っているのですが、私の自炊に欠かせないのがキッチンスケールと電卓です。
0.1gまで測ることのできるキッチンスケールは、タニタの物を使用してます。
野菜も肉も魚もお米も調味料も、とにかく料理に使用するものは全て測るのです。
紅茶にお砂糖を入れるなら、そのお砂糖も計量対象になります。
『何を何g』ということから、その食材のカロリーとかを割り出すことが必須。
食材の栄養素をまとめた本があったりもしますが、私は基本的にアプリを使用してます。
栄養計算機
- Nobuo Yasuhara
- ヘルスケア/フィットネス
- 無料
apps.apple.com
重さを入力するだけで、その食材の栄養素が出てくるのでとっても便利なんです。
レコーディングダイエットをされている方は、食事の度に何を食べたのか?って記録をしますよね。
あれのもうちょっと細かい感じだとイメージしてもらえれば、分かりやすいのかもしれません。
食べた物に関しては全てノートに書き残しています。
何をどれだけ食べたか?残りはどれくらいなのか?ということを書いてます。
毎日ノートに書いているので、ここら辺の作業はもう慣れたもんです。
そして、毎日の食事の中で気づきました。
「食べられない物なんてないんだな~」と。
測定&計算
たんぱく質と塩分量が多いなぁってなることが多い傾向にある私の食事事情。
逆にカロリーは少なくなりがちです。
たんぱく質や塩分量の多い食べ物の場合、「何gなら食べることが出来るのか?」を計算します。
例えば、お肉。
家では豚肉をよく使うのですが、豚のロース肉が何グラムなら食べられるのか?をアプリと計算機で計算。
味付けに市販のステーキソースを使いたいとなったら、それも計算。
主食のお米も計算して、カロリー・たんぱく質・塩分の量を出します。
サラダを作るのだとしても作業は同じ。
サラダで食べたい野菜の栄養素を出して、使えるドレッシングの量を計算して出して…となります。
朝とお昼の食事で食べすぎたなぁって時には夜に抑えればいいし、逆に少ないなって時には夜に増やすように考えます。
ここら辺の工夫は、退院してからの自炊生活で身に着いてきた知識が役立ってくれています。
料理をする際には必ず、重さを測って計算という事が欠かせない私。
料理初心者の方は、レシピ本に書かれている分量通りにお料理されたりするのでしょうけれど、慣れてくれば目分量になりますよね。
お菓子作りならともかく、お料理の際に塩を0.1g単位で測るような調理はしないでしょう。
話を聞くだけで「面倒そうだなぁ…」ってなるのはよく分かります。
私も、経験するまでそう思っていました。
でも、実際にその生活になると大して面倒だとも感じない。
それは何故なのかを考えてみたところ、そもそも私が料理をほとんどしない生活だったから、という答えにたどり着きました。
基本的に祖母に全てお任せしてたんですよね。
料理をしない人間だったので、今までの経験値とかが無いんです。
つまり、「今までは勘を頼りに料理してOKだったけど、これからは細かく測っていかなきゃ…」みたいな意識や行動の変化がない。
そもそも私にとっての料理というものが「全て計測して」行う行為なので、「前よりも面倒になってしまった…」という比較対象が無い分、苦痛にも感じないんです。
これに関しては、今まで料理とかしない人間で良かったなーとよく分からない感想を抱いてます。
贅沢の工夫
さて、しょっぱい物には分かりやすく制限があるのですが、甘い物も食べたい放題出来るわけではありません。
カロリーだけでなくたんぱく質も気を付けないとなので、ここら辺で食べられる量が決まってきます。
あと、甘い物でも普通に塩分相当量とかあるのでね。
食後のデザートとして、「ちょっと甘いもの食べたいな」って時ありませんか?
この「ちょっと」って人によって様々だと思いますけど…。
例えばチョコレート。
我が家の冷蔵庫にはカカオ効果72%が常備されてます。
塩分相当量が0gなので、カロリーが足りない時に食べたりして調節する用でもあるのですが、単純に食後のおやつとしても食べてます。
このチョコレートをどれくらい食べるか?ってなるんですけど、私の場合は3枚(個)くらいを食べることが多いかな。
一口サイズのチョコレート3枚ってぱっと見ただけだとなんだか味気ない。
私には正直「少ないなぁ」って思ってしまう量なんですよね。
せっかくのおやつタイムなのだから楽しみたい。
けれどもちょっぴりの不満を抱えつつ、「我慢してる」感を感じつつのおやつタイムになりがち。
この『物足りない感』をいかに解消するか?と言うのが、おやつだけでなく食事において重要だなと感じました。
食べる量を増やすということは出来ません。
では、どこで満足感を得るのか?というと、食器です。
食事の際に料理を盛り付けるお皿にこだわるのは分かりやすいかもしれません。
が、小分けされたチョコレートをお皿にというのは、ピンとこないかも…。
目の前のテーブルにチョコレート3枚をパッと置くのと、小皿にチョコレート3枚を乗せて置くのでは、感じ方が違います。
テーブルという広いスペースに3枚だけっていうのと、小皿に盛られた3枚では、
同じチョコレート3枚でも違うように見えるんですよね。
小皿に3枚って、小さいお皿のスペースを埋めるようにチョコ3枚が盛られているので、たっぷり感を感じられるんです。
さらに、小皿が可愛い柄の物だったりすると、そこでもちょっと気分が上がります。
100円ショップの可愛い小皿とかとてもよき。
また、食後のおやつの時には温かいお茶を一緒にするとそれだけでも贅沢感がアップします。
楽しい食事を。
制限があっても美味しい料理を作れて、それを食べるというのは、食事を楽しむうえでの基本なのだと思います。
これに関しては、私の料理のスキルの問題もあるので、これから徐々に上達していく事を祈るばかりですが、工夫の部分はいくらでも出来るな、と思っています。
おやつの工夫がその代表的な物になりますけど、食器にこだわってみるって大事。
食事の場を整えるという意味では、ランチョンマット敷いてみたりとか、テーブルセッティングという程に大掛かりな事はしなくても、ちょっとお洒落っぽくしてみるとか。
そういう工夫も同じく大事です。
そういった気分を上げる工夫が美味しい食事に繋がるのだと実感しています。
ここら辺は食育の勉強をした時に少し学んだ部分ではありますが、日々強く実感しているので、「教科書に書いてあったことは本当だったんだなぁ~」と。
私は、制限があるからこそ食事と言うものを楽しむことが出来ている気がします。
今まではもっと適当だったので。
量を食べても満たされないと感じてしまう理由もそこにあったのかなー?と。
お腹が満たされることも勿論大事ですが、心も満たせる食事が理想ですね。