
『瀬名覚醒』とタイトルのついた23回。
そのタイトルから色々と想像をしていたのですが、私の想像からは遠いお話展開というか、覚醒でした。
そしてタイトルに反して、今回気になったのは五徳だった。
妻の姿
前回、父親である信長から徳川の家の者たちを監視するように言われていた五徳。
彼女はその言葉に従い、瀬名が怪しい動きをしていることを信長に手紙で伝えていました。
どうやら妊娠〜出産の間にそのようなことをしなくてはいけなかったようで…。
「ものすごい負担とストレスだなぁ…」と見ていて思ってしまいました。
戦国時代、女性は嫁いだとしても生家のことを忘れるなどということはなく、「どちらか?」を天秤にかけた時には生家をとるものだったようです。
お市の方が夫と一緒に亡くなるという出来事が大きくイメージされますが、あれの方がイレギュラーみたい。
そう考えると、五徳の行動は特別おかしなことではないんですよね。
そもそも彼女は織田の家の出身で。
父である信長の言葉に従って行動しただけのこと。
涙をこぼしながら手紙を書く姿に、彼女の心がよく現れているように見えて、切なかったなぁ。
あと、信康が「織田の犬だ!」と家康をけなしていた場面にも彼女は居ましたよね。
どんな気持ちであの言葉を聞いていたんだろう…。
信康の子が男子であることを望んでいたけれども、信長を裏切って敵と認識された場合、その子の命も危ないわけで…。
妻としてはもちろん、母としても苦しい行動だったことでしょう。
側室って…?
個人的に今回1番嬉しかったのが、お葉の姿が見られたこと。
彼女も彼女なりに家康を支えていたんですよね。
「こんなことしか出来ない」と言いながら、肩を揉んでいて。
お葉、家康のことは人として好きだったのだろうなぁとは思います。
だからこそ、本来のお役目を果たせないこととか、色々複雑な思いもあるのだろうと想像しますが。
そして、新たな側室である於愛の方。
素直で真っ直ぐな性格が家康に刺さったのでしょう。
名前の通り愛嬌がある女性。
ドラマを見ていて気になったので調べてみたのですが(Wikiで)、側室ってモノの定義ってなんだかふわっとしているんですね。
ただ、家族というよりかは主従関係に近いという感じらしい。
時代や場合、お家によって異なるとのことでしたが…。
正室を持たずに側室を複数名持っていた人も居たらしいので、正室と対するところに側室という存在があるとか、そういうんでもないとのこと。むずい。
家康はかなりの人数の側室を持っていたことで有名ですが、多分その中でシステムとして確立していくものがあったのかなぁと想像します。
新しい側室を持つことを家康に提案したのがお葉だったので、於愛と共に瀬名の元に挨拶に言っていましたが、正室からの認知や許可が必ずしも要ったというわけではないのかも。
お葉は筋を通すことを重んじるタイプでしょうから、「きちんとご挨拶に…」ってことだったのかなぁ。
瀬名、覚醒?
さて、今回のタイトルであるところの瀬名の覚醒。
私はタイトル負けというか、肩透かしというか、正直に書くなら瀬名という人物へのがっかり感が強かったです。
千代と築山にて対峙していた際には、多少の渡り合える感を出していましたが、結果として負けたよね、千代に。
ま、普通に考えてその道のプロであるところの千代に素人である瀬名が勝てるはずがないので…。
瀬名の行動、息子を想う母親としての覚悟でしょうか。
人によっては「立派な母親!」と感じるのかもしれませんが、私の目には家康への大きな裏切りにしか見えませんでした。
そもそもこの段階で瀬名の心はある程度家康から離れていたのかもしれませんが…。
そういう描写はなかったよね…?
於愛の存在が瀬名の覚悟を決める1つだったというのは、私はイマイチ納得できない解釈なんですよね。
五徳の場合は生家への服従というか、「仕方ないよね」っていう行動なので何とも思わないんですけど。
瀬名のあの行動に関しては、ただただ徳川家への裏切りでしかなく。
自分が命を落とすことやその可能性に対しての覚悟が覚醒だとするなら、単なる勘違いだよねって思ってしまいました。
自分1人の命だけで徳川の家を潰す可能性の方が遥かに高く、その命だけでみんなが救えると思っているなら、自分というものに随分価値を見出しているんだなぁっていう。
ドラマ見てここまで腹が立つのも久しぶりかも。
その他諸々
その他、水野の叔父上に関してとか書きたいことがあったのですけど、長くなったので割愛。
切腹に関してとか、無駄に書きたかったんですけども…。
私的に、今回は完全に瀬名にがっかりの回でした。
皆さんはどうでした…?
