
光る君へ第22話、私はとても面白く見ていました。
今までとは違う国、知らないものばかりのところに異国人までいる状態で…。
まひろや為時が感じていた目新しさみたいなものを、私もテレビを通して感じていました。
誰が信頼できるのか、
松原客館にて宋人たちと交流を持ったまひろと為時。
宋の国の料理を振る舞ってもらったり、それなりに歓迎されているムードでした。
一方の越前国府では、為時の部下となる役人たちの顔色が優れない。
挙句、色々と指図する為時に対して賄賂を渡して黙っていてもらおうとする始末。
じゃあ宋人の方は完全に信頼がおけるかと思えば、なんだかちょっときな臭い感じもする。
道長から「商人ではない」と注意されていたこともあってか、こっちはこっちでなんか孕んでるように見えて…。
色々と気をもんでいれば、具合も悪くなるだろうなぁと為時を見ていて思いました。
越前国府の役人からしてみれば、「地元のことはこっちに任せて部外者は黙ってて」って思うのは分からないでもないです。
そもそも都に住まう貴族たちって、都以外を日本国とも思っていないのでしょうし。
実際に今ほど一つの国っていう感覚は薄かったでしょう。
地方の人間からしてみたら「偉いらしい他人」っていうのが、為時やその他都から来る貴族たちへの印象なのではないでしょうか。
どうせ何年かで交代するわけですし、冷淡な対応になるのもとてもよく分かる。
外交問題みたいなものに対しても、当然ながら意識は低かったのだろうと思います。
だからこそ、宋人に対しての考え方も為時と噛み合わないわけで。
宋人の方も、スッキリしない感じがなんとも言えない気持ち悪さ…。
周明が日本語喋れたのも、やっぱり何かしらの隠し事があると捉えることも出来てしまいます。
ただ公式HPにて来週はここら辺はちょっとすっきりしてくれそうな予感があるので、期待してる。
気になる色々
松原客館、夜になると青い炎がランプに灯っていましたね。
実際に宋の人たちがそのような明かりを用いていたかは不明ですが、炎の色を変える知識や技術はあっても不思議では無いなぁと思いました。
また、その演出によってより異物感が醸し出される松原客館。
まひろと為時をもてなす料理の中に羊がありましたが、あれは日本人が羊を食べないという事を知ってわざと出したのでは?と勝手に推測してたりします。
通訳に日本人がいたから、それなりの知識は持っているはず。
その上であえて出して、2人の様子を見ていたのでしょう。
とくに為時は宋人に理解がありそうな風にも見えるけど、「本当のところは…?」っていうのを探りたかったんじゃないかな。
相手の嫌がることをわざと行って反応を見るって常套手段だったりしますよね。
どれだけ良い仮面を被っていても、怒った時に本性モロばれすることもあるし。
それと薬師の認識の違いみたいなものも面白かったなぁ。
宋の薬師は東洋医学の知識を持っている人物で、気とか鍼灸の治療法は今でも存在している身近な医療です。
陰陽五行とかそういう知識にも基づいているんだろうけれども、やっぱりきちんと治療行為を行うっていう点では理解がしやすいのかも。
まひろや為時が想像していたのは安倍晴明のような人物で、その人に祈祷をしてもらうことで治そうと思っていたわけで。
今の私たちから考えると素っ頓狂にも思えますが、わりと近代までおまじないは民間の中で医療行為に分類されてたりもしたよね、日本。
宋など外国と交流を持つことで東洋医学の知識や技術が日本にも入って来て、浸透して…と考えると、何とも言えずロマンを感じます。
思考が捗る回でした。
久しぶりに見ながら色々と考えが廻った回で、とても楽しかったです。
次回もどうなっていくんでしょうねぇ。
今回純粋に楽しめた要因の一つは女性があまり出てこなかったことにもありそうだと、なんとなく思いました。
明子とか倫子とか、都にいるキャラ濃いめの怖い女性の登場が少なかったのでね。
私が女性だからか、女性に対してはなんともどんよりしがちなので。
カラッと楽しめて楽しかったなぁ。
次回も期待してます。