
親子の関係性に焦点が向いていたように感じる第3話。
本を作り上げた蔦重の幸せそうな顔が素敵でしたねぇ。
あと、家のお金を使い果たした長谷川様はこれからしばらくは顔を見られないのかな…?
父と子
蔦重の本作りに大反対していた駿河屋の旦那様。
猛反対していた理由が、蔦重の商才や吉原を思う気持ちをかってのことだった…というのは、ストーリー的には驚き要素なのかもしれません。
一応育ての父親である駿河屋の旦那も忘八メンバーだし、実の子でない蔦重を足蹴にしているロクデナシ!と思われる流れだったのかな。
ただ、蔦重を階段から蹴落とそうとした結果自分が転げ落ち、それに驚いて女将のふじが駆け寄っていた場面でも旦那・女将の2人とも蔦重に対して批判的な態度はとりませんでした。
自分が間違えて勝手に落ちてるだけだから蔦重は責められる理由もないんだけども。
でも、正真正銘のクズであったなら、あんなの絶対に許さないよね。
「避けたお前が悪い」みたいなイチャモンをつけて罰を受けさせることも容易でしょう。
そういうことを考えると、やっぱりあの時点から(というかそもそもキャラクターとして)蔦重への愛はある親だったのだとわかります。
冒頭で蔦屋に駿河屋の旦那が乗り込んできて蔦重にブチギレるところでは、兄の次郎兵衛がへっぽこながらも蔦重を守ろうとしてくれていたし、血のつながり関係なくきちんと家族関係が結ばれている様子も垣間見えました。
親が嫌な奴だった場合、その血縁の子も大抵嫌な奴だよね。
シンデレラとかそうだけど。
そういう悲惨な環境の中で育ったわけではないと考えると、蔦重がまっすぐに吉原を思い行動するいい奴であることも納得です。
もう一組の父と子
ちらっと出て来た田沼意次・意知親子も今回気になった親子。
あんまり歴史詳しくないのでこの親子がどういう関係性でどういう道を辿っていくか…っていうのは史実の視点ではわからないのですが。
こっちはこっちでとても仲の良さそうな親子でしたね。
1話で蔦重が田沼意次に直談判に行った時、息子の意知は豪華なお弁当を貧しい女性に渡していましたよね。
あのシーンだけ見た感覚だと父親の金回りの良さとか、周囲にいる成金たちへあまり良い印象を抱いていないようにも想像できましたが、どうやらそうでもないらしい。
多分、田沼意次自身もそういう部分を冷めた目で見ているんじゃないかなぁ。
一応彼の政治方針としてもお金を回していくことを重視しているし、お金の世界でうまく渡り合っていくための方法としての立ち振る舞いにも感じます。
こちらも、これからさらに深めがいのある人たちだなぁと楽しみにしています。
どうでも良い余談
ドラマ自体はとても楽しく見ています。
ちょっとずついろんな人たちが出て来たり、キャラクターが深く理解できたり…っていうワクワク期。
そんなワクワクに水を刺すのが、どうでもいいネットニュース。
本来感想雑記で取り上げるものでもない気もするのですが、「なんだかな」って思ってしまったので…。
誰のどの記事とは言わないけど、ひどい記事があったのです。
それはドラマべらぼうに対してというか、制作しているNHKに対しての文句も含まれるようなものでした。
ただ、私が読んだ感覚としてはその人自身がミソジニーを拗らせている結果なのだろうと感じた。
書き手が女性だったこともあって面倒臭さが拗れている感じもしたんだけども。
別にフェミニズムが悪いとも思っていませんが、そういう主義主張は自分自身の感情とは切り離して主張しないと効果を発揮しないと思うのです。
少なくとも私が読んだその記事はその人自身がミソジニーを拗らせた結果の鬱憤みたいなものの掃き溜めでしかなかった。と感じた。
色々と議論や議題が出てくるドラマなのかもしれないけど、話し合いたいならもうちょっと冷静になって作品と蔓延る問題とをきちんと分けたり明確化したりしてほしいなぁと思ったのです。
人の意見はどんなものであれ個人のものだから他人の私が文句言うものではないけれども、槍玉に挙げられている方々があまりにもかわいそうだったので…。
自分の内側の問題は自分で片付ける必要性も強く感じました。
という、吐き出しでした。