少し前にブログに書いたと思うのですが、私の昔からの憧れであった硝子の万年筆を手に入れました!
無事に手元に届きまして、何度か使い、文字を書いてみた感想など書いていこうかと思います。
美し
硝子の万年筆。正確には硝子ペンと言った方が良いのかもしれません。
インクをペン先につけて、スルスルっとインクをペン先が吸い上げるようにしてインクを補充し、文字を書くペンです。
あまり詳しくないのですが、漫画などを描く時に使用するペンにもこのようにインクにつけて使うつけペンがあるのですよね。
羽根ペンなどもここの仲間らしいです。
硝子ペンはその名の通り硝子製なので、当然扱い方を間違えればペン先等割れてしまって使えなくなってしまう物。
とても繊細で美しいんです。
私が購入したのは、金額的にはとてもお手軽で。
イタリア製の硝子ペンです。
ネットで見ていると、日本製の職人さんが作った硝子ペンもいくつも見つけられましたが、それらは私が購入した物よりもゼロが一つ多い…。
日本製にこだわる理由もない上に、自分で選んだ硝子ペンはとても気に入っています。
私の購入した硝子ペン。
兄曰くエヴァに出てくる某槍の様だ、とのことですが、繊細なデザインの硝子ペンは私にとってはとても価値のあるものです。値段とか関係ない。
ずっと大切に飾って眺めていたいと思いますが、私が硝子ペンを購入したのはあくまで使うため。
ポロっと手から落としてしまえば、それだけで使い物にならなくなってしまうであろう物ですが、この子を大切に使っていくのが、私がこの子を選び買ってすべき事なのです。
トキメク
硝子ペンと一緒に購入したインク。
これも、いわゆるカートリッジ式のインクではなくインク瓶に入ったものです。
インク瓶ってだけでもトキメクんですけども。
黒や紺などの普段使い用のインクももちろんあります。
が、手持ちの万年筆で既にどちらも使用している色なので、それらの色は選ばず。
なにか、インク瓶だからこそ、の色を求めました。
いくつかの商品を見て私が惹かれたのは、『コトバノイロ』シリーズのインク。
小説のタイトルがついたインクで、その小説の内容に沿ったような色をしたインクです。
春琴抄の名前がついたインクを見つけて一気に惹かれたんです。
私の大好きな小説。
ネットでの購入なので、参考にするのは写真。
実際に見たものとどれ程近いのか分かりませんが、ピンクの様な赤の様な色。
その他のインクも見てみて、その上で決めようと思い、見れるだけの商品のラインナップを見た結果、私が選んだのは檸檬でした。
檸檬という小説を読んだことはありません。作者さんの名前も分からなかった。
しかし、色に惹かれてしまったんです。
レモン色と言えば、爽やかなキリっとした色をイメージされるかと思います。
白い紙に文字を書くには少し不向きにも感じられるかも。
でも、この檸檬のインクはそういういわゆるレモン色ではないのです。
もっと重たく、濁った様な黄色。黄土色とかウコン色にも見えるような、そんな色。
その色の説明を読んでグッと心が掴まれました。
そして、思い出したのが『レモン哀歌』と言う詩。
その詩を知ったのはつい最近なのですけれども、なんだかこのインクでその詩をノートに書いてみたいなぁと思ったんです。
無事にその願望は達成されました!
手に
レモン哀歌、長い小説などではない、一編の詩なのでできれば読んでいただきたい。
その詩を直球に読んだ時は、それこそパキっとしたレモン色を思ったのですけれども、檸檬というインクの色の解説を読んでからは、もしかして本当のレモン色ってこっちなんじゃない?と思うくらいです。
硝子ペンはゴムのすべり止めなどついているわけもなく、慣れないと本当に文字を書いている途中で手から落としてしまいそうなのですけれど、文字を書き始めるとそんな不安も吹き飛んで、ただただ幸せを感じています。
ただ文字を書いているだけなのに、なんでもない走り書きとか、なんなら練習のための物であっても、とんでもなく幸せなんです。
心がウキウキとする、そんな魔法のアイテム。
またインクを買い集めつつ、幸せを大切に味わっていきたいと思います。