好きなテレビ番組を見ていて「ふむ、」と思うことがあったのでそれについて書いていこうと思う今回。
言うは易し…というやつなのだろうと思いながらも、書かずにはいられなかったものになります。
面白いのだという事は、多分わかった
毎月楽しみにしているテレビ番組、100分de名著。
今月の特集は、作家有吉佐和子だそうです。
名前を聞いてもピンと来なかった私。
第1回目を見ても、知らない作家さんであり知らない作品でした。
第1回で取り上げられたのが『花岡青洲の妻』と言う作品。
花岡青洲という名前にはなぜか聞き覚えがある気がするのですが、作品については未知な状態で番組を視聴しました。
作品の秀逸さや作者の視点の広さ・素晴らしさの入り口だった回だと思っています。
その上で私はずっと「分からん…」と思っていたのが、この花岡青洲の妻という作品の大テーマとなっている嫁姑問題。
作品自体を読んでいないので、番組で紹介された部分だけでの解釈になるのですけど、そもそもなぜそのバチバチ状態に至るのかが分からず…。
ずっと「ほーん…?」って感じで番組を見ていました。
嫁姑問題という大きな問題が生じるというのは、分かるんです。
そもそも書かれた時代も描かれている時代も現代ではないので、そういうところで共感できないというのは仕方ない。
別に嫁姑で揉めている状態を悪とも思わないけれども、この作品で揉めるきっかけとなった場面が理解できず…。
ずっと「なんでなん?」状態でした。
既視感、
この「なんでなん?」という感覚、実はつい最近別のところで味わいました。
それが、タロットの鑑定講座。
カードの読み解きを深めようという会に参加させていただいた時に、例題になっていたお悩みを読んだ時と全く同じ感覚だった。
詳しく内容は書けませんが…。
嫁姑ではないけれどもそういう家族間での問題とそれに連なるお悩みで、それに対して出たカードをどう読み解いていくか?っていうのが、この会の趣旨。
例題のお悩み相談の内容を読んでいて「何故この人はこんなに悪意を拾うのか?」という疑問がわいたんです。
会での例題は実際の相談内容が引用されているものでした。
これが、番組を見ていて同じように思った事でもあります。
悪意を拾う、もっと言うと、何気ない相手のひと言を自分に対しての悪口や批判などネガティブな方向に拾い上げる事を言っています。
もちろん、例題の相談内容の文章だけでは分からない人間関係はあると思います。
普段からネチネチ小言を言われてストレス溜まってるとか、棘のある言い方をする人なのかもしれない。
けれど、相談内容のキモである文章を第三者である私が読んだ感覚は、普通の事(言葉)を言っているようにしか思えなかったんです。
嫁姑問題と大きく風呂敷を広げるつもりはありませんが、少なくとも番組で紹介されていた作中の揉め事の発端も私にとってはそういう「なんで?」という感覚が強いものでした。
そういった自分の感覚や体験から、有吉佐和子という作家の作品が現代人にも刺さり、読んだら感想を言いたくなる作品なのだということが分かったんです。
その発見は、個人的にはあまり心地の良いものではありませんでしたが…。
ま、嫁の立場になったことのない人間なのであんまりこういう方面に口を出すのがそもそもどうなのかって思う部分もあるんですけど。
花岡青洲の妻で描かれた嫁姑は2人してギスギスした空気を育て上げていたんだろうと思いました。
早々にそこのステージから降りて放棄してしまえばいいのにと他者である私は思うのですけど、きっとそれはとても難しいことなのでしょうね…。