今年は映画やドラマなど映像作品を沢山見ていきたいと思っている私。
早速アマプラを利用しまして、映画を見ました。
気楽に見始めてしまったけど、いまだに色々と考えてしまう作品。
ぐるぐる考えちゃうやつでした。
試聴した映画、シャニダールの花という作品です。
公開されたのは2013年ということで、そこそこ前の作品(になるのかな?)
ずっと前からYouTubeでトレイラーを見て気になっていた作品です。
すごく神秘的で、ちょっと魅惑的で…。
見終えた感想は、とりあえずカオス。
なんとなく試聴後の感覚がファンタスティックプラネットに似ている気がします。
それくらいになんとも言えない気持ちになった。
その大きな理由が、トレイラーを見て想像していた内容とかなり違ったから。
見終わってからアマプラのページに戻ってこの作品にSFとタグがついていることに気づいたんです。
これを知っていたらこんなにカオスに落ちなかったのかもしれません。
事前の情報と言えるようなものを何も入れていなかった故の混乱でした。
ただ一つ言えることとしては、
儚い綾野剛さんが見たい方にはおすすめ。
あと、白衣が好きな人にも、おすすめ。
黒木華さんのあの白衣姿が好きでした。
震える舌に出てくる女医さんにも感じたときめきを感じた。
考察:花の夢
さて、ここからはネタバレ込みの私の考察。
考察と言って良いものなのかもわからない、私の思考のあれこれです。
タイトルにもなっているシャニダールの花。
結末まで作品を見て思うのは、人類とか人間社会とかっていうもの全てが花の夢である…ということなのかなっていう。
SFってタグがついているくらいだし、考察でここまで飛び込んでもいい気がするのです。
大瀧と美月のやりとりから想像するに、夢から覚めることを拒絶するっていうのは、我々人間が現実を見たくないと拒否する姿に繋がる気がしました。
また、大瀧が街中でシャニダールの花を見つけていく様子は、徐々に夢から覚めていく大瀧の姿でもあり、現実と夢との境が曖昧になってシャニダールの花が侵食している姿なのかなぁと。
人間は夢に介入(侵食)したり現実と境を曖昧にしたりって出来ないですけど、シャニダールの花はそれが出来てしまうのかなーと。
あと、オペで花を切り取られてしまった後に母体の女性が亡くなるのって、花を主体に考えると夢から覚めることができなくなった故の死とも捉えられますよね。
切り取った花が培養ゲルみたいなものに刺された瞬間に母体の女性に大きなショックが発生していたようにも見えたので、あれが何かしらのきっかけになっているようにも考えられます。
穿った見方になるのかもしれませんが、花であることを認めたくない大瀧は、共通幻想から目覚めたくない人間の姿にも感じられました。
認めた途端に夢を見続けることができなくなる恐怖…。
今生きている現実と思っているもの全てが虚構であるというようなモチーフの作品って色々とあると思うんですけど、そういう作品の一つだとするとかなり斬新な気がしました。10年以上前の作品ですが。
それと同時に、花を研究している人とか植物学の教授とか、花の視点で見るととっても愚かしい存在に思えるなーと。
最遊記で孫悟空がお釈迦様を馬鹿にしたけど、手のひらの上から出ることができなかった…っていう愚かしさとか哀れさを感じてしまいました。
この受け取り方が合ってるのかも分からないんだけどね。
気軽に見る娯楽作品とは言い難いけど、色々と思考したい人には向いてるかも。
あと、人類補完計画とかにときめく人にも、おすすめかな。