今回も面白かったべらぼう。
大きく2つの流れがあったことが印象に残っています。
瀬川の恋心と地本問屋たちとのやり取りと…。
私としては鶴屋を見ながら「こう言う人いるよねぇ〜」としみじみ思ってました。
「ばーか」な、蔦重
瀬川の恋心にさっぱり気付かない蔦重。
源内先生と蔦重のやり取りの中で源内先生が瀬川を思って小さく呟いて嘆くところがとても印象的でした。
いつも軽妙だけれども、人の深いところを見つめている源内先生の優しい眼差しが素敵。
なにより「女郎だから」という見方をしないのが、源内先生の人柄をよく表していますよね。
九郎助稲荷に「ばーか」と言われていた、蔦重。
九郎助稲荷自身(というか、中の人)が女性だからか、瀬川の視点に立って蔦重に言葉を投げていましたけれども、蔦重が瀬川を女性として見ていない理由は源内先生に語っていましたよね。
今までの描写を見ても、蔦重って超真面目。
女郎と恋仲になってはいけないと幼い頃からキツく言い聞かされていれば、それを真面目に頭に入れて片時も忘れず過ごしていたのだろうと想像がつきます。
また、吉原の裏側を知っているからこそ、客商売として恋愛ごとをする姿がわかっているから、下手に「あいつ自分に気があるのでは…?」なんて空想もしないのではないでしょうか。
蔦重ってめちゃめちゃ頭も良さそうだし、そういう視点を一切持ってこなかったというのは、私は納得しています。
ついでに言うと、あんなふうに九郎助稲荷になじられるのはかわいそうにも見えてくる。
ま、吉原のお稲荷さんだから、女郎の味方なのはわかるんだけど。
頭がいいのか、アホなのか
今回私が一番気になったのが、鶴屋。
地本問屋のリーダー的存在である、あの赤子面。
赤子面って要はベビーフェイス的なこと言ってるんだよね?
含みを考えるのなら、青二才みたいな言葉だと私は受け取ってます。
さてその鶴屋。
基本的に「誰かが言っていた」のテイで色々と難癖つけてくる輩ですけど、こういう人っているよね。
ストレートに自分の気持ちとして言葉に出さないから自分にヘイトが向くことはない。
そういう意味では世渡り上手なのかもしれないけど、吉原というどう考えてもアウェーな場所で、吉原者の悪口を言っていれば自分に向けられる視線が厳しくなることくらい想像できるわけで。
階段から突き落とされた時に「そりゃそうなるよね」って思ったのは、私だけではないはず。
頭がいいのかアホなのかよくわからない人物だなぁと思うのですが、総じてプライドが高いのかな?
今まではあのやり方で上手くいっていたから今回も…って思ったのかもしれないし、蔦重みたいな実直な人間には効果があったのかもしれない。
けど、忘八と呼ばれるその上をいく人たちにしてみたら、逆効果。
多分、駿河屋の旦那とか扇屋の旦那は「お前の本心だろ」ってとこまで見抜いてたんじゃないかな。
階段から落とす前に駿河屋の旦那は笑ってたし、全部見抜いた上で一応最後まで聞いてやって、ちょうどいいところで突き落として。
知らんぷりして相手の腹の中全部見えたところで行動に移してるあたり、どう考えても忘八の方が上手だよね。
鶴屋には「相手が悪かったね」としか同情するポイントがないのがなんともねぇ。
さて、次回
次回予告を見ると、瀬川の身請けの話が出るみたいです。
これって、もう鳥山検校の元に行く話が出ているってことなのでしょうか…?
なんとなく今回の内容を見ていて思ったのは、全く別の誰かとか本当にただの噂とか、そういう可能性もゼロではないように感じました。
瀬川って重要人物だと勝手に思っているし、こんなに簡単に吉原から出ていくのかな?
ネットに上がっていた想像コメントには、鳥山検校が投獄された後の瀬川の記録がないから、蔦重が助けて一緒に暮らして欲しいという希望が書かれていました。
私はあんまりそのルートにワクワクしないのですけど、そうなるために早々に鳥山検校に身請けされるのかなぁ?