今回のべらぼう、純粋に「いい話だった〜」と思いながら見終わりました。
源内先生は相変わらず格好いいし。
瀬以と検校との関係性の描かれ方も良かったなぁと感じております。
神隠しのその後
前回を見終えてやっぱり一番気になるのはあの2人のこと。
結局行方はわからず、神隠しとして取り扱うことになったということでサラッと終わってしまいます。
源内先生も知っているんだか知らないんだか…って感じですけど、触れられないのが幸せという状態になってくれているなら良いですよね。
吉原としても俄を通してなんだか一体感が出てきていて。
蔦重と平沢さんとの楽しそうな本作りのための話し合いの場も描かれ、なんとも穏やかな感じのスタート。
ただ、そこから描かれる物語としてはなかなかにヘビーな話題だったのではないかと感じます。
強い弱者
座頭に食い物にされていく市民。
かと思えば市民ばかりではなく武家など、本来あり得ないところでのお金に関する問題が起きていた。
鱗形屋もそのうちの1つでしたが、これにより検校にも捜査の手が伸びていくわけですよね。
弱者であることを武器に強者に成り上がっていく…という構図って今の時代でも珍しいものではないように感じます。
そして、それに切り込むのが容易ではないというところも含めて、この話題の重みがずっしりと存在感を増すように思われる。
意次の話を聞き家治が座頭たちにメスをいれると判断するのは、ごく自然なことに感じました。
だから、家基がぎりぎりと爪を噛んでいる理由があんまりよくわからなかった。
田沼意次という人間が嫌いだから、彼が正当な訴えをしていることが気に入らなかったのか。
父である家治がきちんと政をしている姿が気に入らなかったのか…。
あんまり父子の関係が良好そうには見えないんだよねぇ。
どちらにしても、家基という人物の危うさが前面に出た場面だったのではないでしょうか。
このまま彼が将軍になって大丈夫?って思わせるような。
あんまり深くこの周辺人物って今のところ描かれていないので想像するのも難しいんですけど、視野が狭い中で生活してる感じしますよね。
今回ドラマを見ていて一番気になったのがここでした。
wikiで家基について調べてみましたが、幻の11代将軍ということで…。
ドラマ的にももうそろそろ退場なのかな。
一応文武両道で聡明な人物らしかったですけど、ここら辺は創作の中でもやっと消された感じですかねー。
本音の次
瀬以と検校がどちらも本音を明かすところ、とても良かったですね。
とくに瀬以が胸の内を語る部分はグッときた。
彼女だって人の機微に疎いはずがないのだから、検校の苦しみみたいなものに気づいていたんですよね。
その上で葛藤していて。
やっと腹の中をお互いに明かして、このまま少しずつ良い夫婦に…とならないのが悲しいところですが。
この2人も寄り添っていれば良い夫婦になれたんだろうな、と思わずにはいられません。
分かりすぎてしまう2人だからこそ、お互いにうまくやっていけただろうに。
次回予告を見て瀬以が蔦重と抱き合っているようなシーンがあったように見え、それでなんだか気持ちが萎みました。
今回はかなり面白かったので、次回ガッカリしたくないなぁ。