砂糖水と雑記帳

なんでもない日常の雑記帳 ~猫と暮らしてゲームして~

【どうする家康】現代への痛烈な皮肉がこもった回だった気がする。

徐々に定番化してきている、大河ドラマの感想雑記。

一向衆との出会いやらぶつかり合いの始まりを描いた、今回のどうする家康。

なんだかゾワッとするような描写が印象的でした。

社会科で習ったワード…。

三河平定。

今川との戦が終わり、瀬名や子供たちが無事に戻って来て、家康が望む平穏な生活が始まったように見えたドラマ序盤。

子供たちが着ていた着物がカニ柄でとっても可愛かった。

三河という土地を家、民は家族と考えて「家康」という名前に改名していましたが、それがドラマ後半への良い皮肉になっていましたね。

今回は、家康に対して謀反を起こそうとする者たちとの争いが描かれて。

戦の為にはお金が要りますが、家康はそもそも金銭的に豊かではない。

戦続きであっという間に金が底をついた家康が考えたのが、免除していた寺からの税の徴収で。

現代でも寺社仏閣とかって税金が免除されていたりしますけれども、なかなか政治の手が伸ばしにくい場所だったりするんだろうねぇ…。

宗教と政治の話だ。

社会科の授業で習った。

一向一揆」ってワードは、社会科の授業で習った記憶。

南無阿弥陀仏」と唱えるだけで、全てが赦され救われるっていう教えであるという、ふわっとした知識です。

当時は、俗世から離れて修行を積み重ねた先に救いがあると考えられていたため、農民だろうと何だろうと、念仏を唱えればみんな赦されるっていうのが、広く受け入れられたんですよね。

戦乱の時代で、貧しくて、「頑張っても報われない…」って思っていれば、よりそういう救いを求めてしまうのもよく分かる。

ドラマで描かれていた一向衆の姿って、カルト宗教的でしたよね。

とても奇妙で、違和感たっぷりに見えたのは、家康の目を通して見た景色なのかも…。

不自然なほどに幸せそうで、教祖(っていうのは間違いかも)や教えに熱狂していて。

「有難いお言葉に対して涙を流して聞く」みたいな姿って、その輪の中に居ない人間からすると、とても気持ちの悪い違和感を感じたりするものだと思います。

もちろん純粋に人の言葉に感動することもあるし、その言葉に涙を流すことを否定するつもりはありません。

が、その姿に違和感のフィルターをかけるのが、熱狂という空気感な気がする。

救いを求める民たちの気持ちも分からなくはない。

けれども、家康とは相入れない、時代の大衆や大勢とは相入れないというのが、とても分かりやすく描かれてましたね。

傲慢はどっち?

結果として家康は一向派への税の取り立てを強行します。

三河に居るくせに自分の言うことを聞かないのが悪い」というのが、家康の言い分。

ドラマの序盤で「三河の皆は家族」と言っていた人とは、同一人物とは思えないくらいの、手のひらの返しよう。

その姿は分かりやすく傲慢に映ります。ま、言い分も分からなくはないけどね。

ただ、家康だけが傲慢であるとは思えませんでした。

というのも、一向衆をまとめている空誓もとても傲慢に見えたから。

戦国時代のお坊さんって、本願寺なんか有名ですけど一揆を起こしたり、戦で戦わなくてはいけなかったから、柔いお坊さんではなかったとは思います。

が、空誓はそういう肉体派(武闘派)っていうタイプでもない感じ。

家康に対して「苦しみを与える側と救う側で住む場所が違う」と言いますが、「南無阿弥陀仏と唱えれば万人救われる」と教えを説く僧とは思えません。

なんか、「腹黒そう…」っていうね。

ものぐさ坊主って言うと、また変わってきてしまうのかもしれないけれど、純粋に人を救おうとしているような感じが見えませんでした

家康も空誓も、全てが真っ黒の悪人ではない。

そもそも人は善悪持ち合わせている生き物ですから、そういう意味では似た物同士というか、大差ない2人なんだと思ってます。

次回はそんな2人とその周囲がぶつかり合うようなので、どんなふうに描かれるのか楽しみです。

今回の推しの小話

家康と一緒に一向衆の中へ潜入していた忠勝。

農民に化けた姿が可愛らしかったですね。

槍の代わりに銛を持っていたのも、一応「戦いに赴く」的な意思の表れなのかな?と思うと、より可愛い。

思い切って声をかけた女性が良く知る相手だと分かって、踊り狂う様は、演じられている山田さんのパワーもあって、思わず笑ってしましました。

今回のお話で笑えたのはこのシーンだけだった。

そうそう、忠勝が女性とのコミュニケーションが苦手であるというのは、ある意味想像通りなのですが、榊原もあんまり得意じゃないんだね。

どちらかというと、そういうの得意な軟派なモテ男なんだと思っていた。

けど、よくよく考えれば初登場の時は寺にて学んでいる身だったよね…。

「女性に興味はあるけど…」っていう思春期男子感が溢れる2人が面白かったなぁ。

ついつい感想書いちゃう

どうする家康の感想雑記、定番コンテンツにしようと考えているわけではありません。

そもそも毎話感想を書こうなんて、思っていないんです。

が、ついついこうして色々と書き連ねてしまうのは、見ながら・見終わってから色々と考えることがあるから。

今回の話はとても現代的にも受け取れた。

このタイミングで、大河ドラマで、政治と宗教について描くってなかなか攻めてますよね。

ドラマの中では、救いを求める側の気持ちも分からないでもない一方で、あの奇妙な熱から距離を取りたいと感じる自分が居ました。

「あの熱狂の中には居たくないなあ」っていう。

信心している民からすれば、食べる物に困らず、略奪も起きないあの塀の中は楽園なのでしょう。

そこに救いを求める民の気持ちは分かるし、そもそも民は悪くないのよね…。

トップである空誓が家康と上手く折り合いをつけて渡り合うくらいの器の人間なら、「多くの民が傷つくことも無かったのでは…?」というのが、今回の大きな感想かもしれない。

あの熱狂の輪の中心人物にしては、あんまり魅力的に見えない人だったなぁっていう。

次回、どうなっていくんでしょうねー。

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